抗菌薬耐性の管理
抗菌薬に耐性を示す微生物は人間の健康にとって世界規模で最も深刻な脅威の一つだと考えられています。経済的な負担だけでなく、罹患率や死亡率も高くなります。このような微生物の増加や伝播と戦うために、ビオメリューは抗菌薬耐性を管理するための信頼できるパートナーを目指して活動しています。
詳しい製品情報
無視できない世界規模の脅威
第2回抗菌薬の使用状況と耐性に関する国際調査(Global-PPS)
この調査によって、抗菌薬処方と耐性に関する世界的な負担について「一場面」が垣間見られます。この調査は世界の第一線で活躍されている先生方や欧州の特別委員会により監修され、アントワープ大学によってコーディネートされています。
2015年、第1回Global-PPSでは世界53カ国から335の医療機関が参加し、100,000例のデータを収集しました。最終結果は2016年の欧州臨床微生物感染症学会(The European Congress of Clinical Microbiology and Infectious Diseases, ECCMID)で発表されました。本調査は2017年にも行われます。
抗菌薬は20世紀初頭から用いられ、ヒトや動物の病気や死亡率を大幅に減少させ、私たちの健康に大きな恩恵をもたらしました。一方で、抗菌薬の過剰使用や誤用により薬剤耐性株の出現を加速させ、ファーストラインやセカンドラインの抗菌薬にさえ耐性を持つ微生物が出現するようになっています。 腸内細菌科細菌(CRE)、カンピロバクター、カンジダ等多くの薬剤耐性菌は継続的に耐性レベルを上げていることが示されています。カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)や多剤耐性アシネトバクター等の微生物のうちいくつかは、実質上すべての抗菌薬に耐性がある、あるいは耐性を有したものになっています。
- 治療の選択肢が利用できない、または制限されている場合、利用できる抗菌薬は効果が低くより高価で時に患者に有害となる可能性があります。
- 耐性があるということは、高い死亡率、入院の長期化、回復の遅れにつながることを意味します。
- 医療関連感染の拡大の背景に薬剤耐性菌が原因となることがあります。
- 医療機関を越え、地域社会への伝播も増加しているというエビデンスがあります。
- 抗菌薬耐性は、家畜動物の生産やペットの領域においても大きく影響を与えています。
世界中の専門家や機関は、抗菌薬耐性は世界的脅威をもらたす緊急性の高い問題であるという意見で一致しています。WHOは「世界中および国レベルで最高政治レベルの緊急措置が必要である」としています2。CDCは何も活動しない場合、「大惨事を引き起こす可能性がある」とも述べています1。
- Antibiotic Resistance Threats in the United States, CDC 2013
- WHO: Antibiotic resistance - a threat to global health security and the case for action, Side-event at the Sixty-sixth WHA, May 2013
効果的な取り組みについて
抗菌薬耐性菌との戦いでは、医療関係者、獣医、そして公共の医療団体は予防、治療、感染拡大の管理、追跡、教育等、多方面からアプローチする必要があります。すべてのレベルで確実に効果的に対応するためには、すべての関係者の献身、完全で信頼できる情報、適切で適時なツールが必要です。
グローバルソリューション
信頼できるパートナーとして
ビオメリューは製品を提供するだけではなく、以下のような活動を行いながら国内および海外の保健機関、政策立案者、医療機関、研究室長、および最前線の医療専門家と積極的に連携しながら、お役に立てるよう取り組んでいます。
- 2013年6月に第4回医療関連感染と抗菌薬耐性に関する国際フォーラムの開催
- 第1回抗菌薬の使用状況と耐性に関する国際調査(Global Point Prevalence Survey(Global-PPS))を支援
- 毎年、抗菌薬適正使用啓発週間と欧州抗生物質啓発デーへの参加
- Be S.M.A.R.T. with Resistance™ ニュースレター の発行
- 病院における抗菌薬適正使用支援の解説書や医療関連感染防止についての解説書等、情報刊行物の発行
- フランス国際抗菌薬耐性疫学的観察機関(ONERBA)等との教育的パートナーシップの締結
- 若手微生物学者への助成金や賞の授与